奥能登にそれほど急峻な地形はない。能登山地部はせいぜい300から400m。最高峰でも500m台である。 一部に、九十九湾というリアス式海岸があり、沿岸部に沿って奥能登に向かう道は時間がかかる。 この地域が災害によって陸の孤島を100以上も生じるというのは、地形の問題が主ではない。 都市と地方、過密と過疎という人為によって捨てられた地域だ。 ここが地形によって、災害に見舞われている、復興や再建しても無駄だというのは、最近巷に溢れている。あなたの半径5メートル以内のフェイクニュースの一つである。
明らかに人災である。 そして、能登に関する事実に基づかないフェイク情報に溢れ、再建と復興に金と時間がかかり、大阪万博もありそれどころじゃないし、もともと居住に適さない地域だから住民は去れとの意見も頻見する。 大陸との交易時にかつては日本の表玄関の一つでもあり、国内物流(海運)の一つの拠点でもあったのにだ。 衆愚も大概にしてほしい。
自然環境によって人が住めない訳では無い。そういう主張が多いから歴史をひもといた。 人災・人為によるということと矛盾しない。
かつては日本の表玄関であった。 古代には、大陸との交易が盛んで、渤海国使節団を迎える迎賓館である能登客殿があったり、江戸時代には北前船の寄港地である福良津が賑わったりしていた。 無知な輩はうーんと唸るしかないのだろう。 決め付け刑事か。
日本海側は裏日本と呼ばれていた時期があった。
そう言わなくっても、国民のマインドは変わっていない。それに一石を投じる。 何でもかんでも自然災害のせいにして(それも人為によるのだが)、復興再建に有限なリソースを回せないから、能登など過疎地域を切り捨てる、住民は移動せよという、ふざけないでほしい。 のとが復興が大幅に遅れているのは、馳の無能もあるが、資材・機材・人手が、大阪万博に回されているからである(関係者は知っている)。 これは高度成長期の問題の一つである過疎と過密の問題の構図と1ミリも違わない。