おひとり様作家、いよいよ猫を飼う(真梨幸子)読了

文章は、作家と思えないくらい稚拙である。本心をごまかしているから、あるいは、向き合おうとしないからであろう。

「おわりに」でようやく、おひとり様の悲哀を垣間見させる、唯一の身内の不在で、本当のおひとり様と向き合わざるを得なくなったのである。この辛さを知ることができるのは同じ境遇の者のみである

ここの箇所は我が身にも迫る。私の方がもっと悲惨だが、この作者の身の上と私とは似通った部分が多い。当然、その心情も理解しやすい。